【Netflix】「Billions」シーズン1の感想。~何を以て正義というのか?~

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最近はNetflixとAmazonプライムビデオ作品にハマっております、みろくです。オリジナル作品の何が良いかって、各作品に配信期限がないので、自分のタイミングの合う時にじっくりと好きなだけたっぷりと見られるっていうところ。これはやっぱり強いと思いますなぁ。

ということで、最近Netflixでハマり、シーズン1を一気に見終えてしまった作品「Billions」の感想です。

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あらすじ

ヘッジファンド界のトップをひた走る凄腕トレーダー集団「アクセルロッド」社を率いる天才CEO、ボビー・アクセルロッド(ダミアン・ルイス)と、負けなしの敏腕米連保検事、チャック・ローズ(ポール・ジアマッティ)。他社を寄せ付けないほどの独走状態をひた走るアクセルロッド社の大成功をどこか不審に思い、その中で浮かび上がったボビーのインサイダー疑惑を嗅ぎ取ったチャックが、執念を掛けてボビーとアクセルロッド社を挙げるべく追いかける…

というストーリー。

専門用語が多いイメージの金融業界がテーマのドラマですが、メインは人と人との心理描写(それもかなり濃い)のため難しい専門用語などはほとんどなく、3話くらいまでを見るとその後の視聴はもう、エンドレスでした…天才と暴君を重ね合わせたようなボビーの圧倒的な存在感は、圧倒的。どなたかが感想をツイートしてい心底同意しましたが、ハウス・オブ・カードのフランクっぽさを感じさせますなぁ。

Billionsの感想です!

個人的に感じたBillionsの魅力とは?をざっくりまとめると、ポイントは3つかなと。

①超ゴージャスなボビーの私生活あれこれ

②破天荒なボビー行動の数々と、二歩三歩も先を読んだ戦略のワクワク感

③たまに見せるボビーの弱気な人間らしい部分のギャップ

ご覧の通り、ボビーこと、ダミアン・ルイスの存在感が凄まじいです。ボビーが画面内に現れる度に「(今度はどんなぶっ飛んだことをしてくれるのだろう…!)」と、終始ゾクゾクさせられます。金融業界がテーマなので、軍隊やらテロリストやらといった、衣装や小道具それだけで画的にある程度の重みや渋みが演出できてしまうようなオプションは一切なく、終始、ジーンズ+Tシャツもしくはパーカーといったラフな服装のボビー・アクセルロッド役だからこそ、ダミアン・ルイスの本物の演技力がモノを言う内容になっているのかなと思われます。

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ちなみに僕、実はダミアン・ルイス作品をちゃんと見るのは初めて(HOMELANDは途中でドロップしてしまったので、これを機に再チャレンジしてみたいと思います。。)だったんですけれども、やっぱり映画やドラマは俳優の見た目ではないですなぁ(失礼)。リアルにあんな感じのヘッジファンドのCEO、いそうですもんね。常に周囲が見ている目の前の現実から二歩三歩も先の世界が見えていて、ボビーが社内を歩いているだけでも緊張感や威圧感がハンパないあの感じ。一方で、たまに社内セラピストのウェンディや奥さんにだけたまに見せる、少しだけ弱気だったり悩んだりするあの一面に、またキュンとしてしまったり、ね。ボビーのこの辺りにキュンと来た方は「ハウス・オブ・カード」もオススメかと思います。

一挙一動も見逃せないボビーの言動

ボビーの知的暴君っぷりと超ゴージャスな暮らしぶりにもウットリとしてしまうこの作品なのですが、やはり何よりも引き込まれるのは、ボビーとチャックの心理戦の数々。そして中でも目の引くのはやはりボビーの、心理の裏の裏までを見通しているかのような、巧みなヒトの動かし方でした。個人的に思わずニヤッとしてしまったシーンは、外部への密告者をあぶり出す為にガラス張りのCEO室に呼び出したある一人の部下に対して、パッと見ではお互いに押し問答のケンカをしているように見せた(実際には他の社員を煙にまくため、お互いに「お前は最高だ!」って言い合っていた)、あのシーン。機転の利かせ方に本当にシビれましたね。匠だなぁと。少しジャンルは違うかもですが、あんな感じの、ヒトの心理の裏をかく的なあざとい演出がお好きな方でしたら、「メンタリスト」のジェーンもまたオススメかと。

そしてシーズン1を全て見終えた時点での自分の心の立ち位置として、ボビー派か?チャック派か?と問われると、完全にボビー派でしたね、僕は。とにかく他を寄せ付けない圧倒的な選球眼で、莫大な利益を上げているアックス・キャピタル。仕事として扱っているモノがモノなだけにグレーな部分も多いのだろうなぁとも思うですが、決して直接誰かに迷惑を掛けているわけでもなく、ボビーの行動と投資のスタイルはいちいちグッとくるものがある気がします(ボビーに騙されてる?w)。何というか、完全に数字上のみの利益を追うだけでなく、そこにはしっかりと血の通った感情があるような気がするんですよね〜。もちろん、投資や広報的な意味合いも多少はあるのでしょうけれども。

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一方で、対する連邦検事チャックがあそこまで執念を燃やしてボビーを追う事への意義が、ボビーのそれに比べると、若干、稚拙なものに感じてしまうシーンもちらほら。悪い事は確かにダメなことなんですけれども、恐らく世の中にはもっと汚い仕事、汚いビジネスを堂々としつつ、お金を稼いだり納税を免れたりしているヒトは(経営者だけでなく、政治家なども)ゴマンといるはずでして、そういった視点を含めて考えてみるとチャックがあれほどまでにボビーに固執する理由は、ボビーが”チャックの妻ウェンディの心を捉えて離さない”という事に対しての当てつけや嫉妬、負けず嫌い精神旺盛な子供のワガママと見えてしまっても、いたしかたなしなのかなぁと。

哲学や信念って、大事ですね。

自立する女性たちの存在感

PR Art for the Showtime original series Billions. - Photo: James Minchin/SHOWTIME - Photo ID: BILLIONS_PRArt_04.R Pictured: Malin Akerman as Lara Axelrod, Damian Lewis as Bobby "Axe" Axelrod, Maggie Siff as Wendy Rhoades and Paul Giamatti as Chuck Rhoades

作品に登場する女性の存在感も、それぞれ抜群でした。チャックの妻ウェンディと、ボビーの妻ララ。

Billionsでの女性キャラの役割は男女の色恋引き立て役ではなく、ウェンディはバリバリのキャリアウーマンとして働きつつ、夫と仕事とバランスの取り方に悩む原題ならではの女性の生き様を、またララは、共に極貧生活からのし上がった成功者の夫ボビーと2人のやんちゃ息子を育てる良き妻であると共に、妹の働くレストランのオーナーとしてビジネスの困難に正面からぶつかっていくという生き様が、それぞれ色濃く描かれているんですよね。

どちらの女性も、「世間的には成功した夫を持つ妻でありながら、自らの仕事にも全力投球」という、斬新な設定でございました。

特に、ララのキャラは斬新でしたなぁ。

二人の子供達に対するしつけや接し方がですね、よくイメージされるような大富豪の妻のそれとは正に対照的なのですよね。自分たち(ボビーとララ)が、貧しい幼少期時代にそこから多くの事を学んで、それを糧にここまでやってこれたという自負があるからこそ、今はお金は十分にある生活ではあるのものの、決して子供たちは甘やかさない。雇った料理人が作ってくれた朝食に文句を言う息子を厳しく叱ったり、サバイバルを体験するキャンプに積極的に参加させたり。ボビーもボビーで、運転手が飲酒をしている車で送迎してもらいつつ悠々と自宅に戻ってきた息子二人に対して、「どうして運転手に何も言わなかったんだ!」と容赦なく子供2人に怒号を飛ばし、ダメなものはダメとしっかりと伝える徹底ぶり。ボビー・ララ夫妻からは大富豪らしからぬ庶民的・人情的な一面が垣間見られる事も、この作品を魅力に色付けしている要因の一つなのだろうなと感じるところです。

ウェンディがいろいろな意味でSEXYすぎる

チャックの妻でありながらボビー率いるアクセルロッド社の敏腕セラピストでもあり、アクセルロッド社の設立初期から、誰よりもボビーの側でボビーと会社メンバーを支えてきた人物。それゆえ、ボビーが会社の誰よりも、もっと言うと妻ララよりもウェンディに信頼を置いている感じが、至る所から伝わってくるんですよね。他の場面ではあれだけ暴君であるボビーがウェンディの前でだけ見せる弱さだからこそ、非常にリアル。ボビーと同じ男性として、ウェンディのマザー・テレサ感をばっちり感じておりました。一般企業でもあんな女性が社内に一人でもいてくださったら、社内の男性陣のモチベーションと業績はきっと凄まじい事になるのではないでしょうか。。。

そしてまた男としては、ウェンディの夫であるチャックの気持ちも、痛いほどに分かるんですよね。。。

ウェンディと自らの宿敵・ボビーとの間にある、過去に同じ苦難を乗り越えた同士であるからこ強く結ばれた絆に対して、自分の力不足を実感しながらもやり切れない憤りを感じ、終始葛藤する、チャック。ここ、男としてはですね、ボビーの立場にもチャックの立場にも、どちらにも心から共感できてしまう部分でもあるんですよね…非常に悩ましい。だからこそ、(たぶん男ほど)この作品にきっとハマる。ボビーとチャックのバトルにもハマるけれども、ウェンディの温かさにもどんどんとハマる。しかもウェンディさん、夜の方はアチラの方にも対応可能となると、もう……..(以下、自粛)

大富豪vs敏腕検事のサスペンス仕立てストーリーであると共に、ウェンディが最終的にボビーとチャックのどちらを選ぶのか?を追いかけたくなるストーリー展開にもなっているところが、Billionsの魅力の一つでもあるのかなと思います。

ちなみにシーズン1のラストはボビー・チャックともビジネス・ウェンディの奪い合い、どちらも相打ちといった状況での終わり方でしたけども、シーズン2の展開が気になりすぎますね…ウェンディ、これからどうするんだろ。

まとめ

…と。いろいろな事を述べてしまいましたが、個人的に今後、最も見てみたい展開というか、きっとこんな流れだったらゾクゾクするだろうなぁ…と思う展開は、ボビーがチャックとのバトルにて持ち前の知恵と知識を最大限に活かし、綿密に考え抜かれた戦略と戦術で、ボビー・アクセルロッドらしくスマートに圧勝。しつつ、かつ今の感じのように部下や親しい友人を思いやる、人情味溢れる経営者として大成功する、正統派なストーリー展開流をぜひ見てみたいなと。ドラマ作品としては王道すぎて味気ないかもしれませんけども、世の中には大成功している人でもいい人はいるんだよ、って信じたいじゃないですか。

Billionsシーズン2は製作決定しており、2017年に公開とのこと。日本版Netflixでも同時に公開してほしいなぁ。

それまでにダミアン・ルイス作品の見直ししよっと。